イスノキ
Hamamelidaceae Distylium.racemosum
関東南部以西から沖縄にかけての暖温帯・亜熱帯の照葉樹林にみられるイスノキ属の常緑高木。
葉は長さ5~8㎝、最大幅は中央~先よりで葉の先端がとがらずに丸くなるものも多い。
全縁で6~7対ある側脈もはっきりとはわからない。 こうしたことからややモチノキ科の樹木に似た印象を受けるが、葉裏の網目が 両面からよく見ることができるのでモチノキほどのっぺりとはしない。
若葉にむしこぶがたくさんつき、6月中旬ごろにアブラムシが穴をあけて外へ出ていく。
虫こぶが葉や枝につきやすく原形をとどめていない形が多いといわれているが近年ではそうした傾向も顕著ではないため注意が必要である。
雌雄同株で花は赤く、円錐花序の上部に両性花下部に雄花をつけることで自家受粉を防いでいる。 花弁がない赤いおしべが目立つ花を5月ごろに咲かせる。
樹皮は赤褐色~暗褐色で平滑、老木になるとうろこ状にはがれる。
虫こぶヒョンヒョン